ジャバ・ザ・ハットリ

ベルリンのスタートアップで働くソフトウェアエンジニア

海外を目指す大学生の方へ。ダサい発言でもこれぐらいは聞いといたらどーですかね

2019-01-29海外転職

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この記事は大学生の学生さんで「海外で働いてみようかな」とお考えの方向けに書いた。

若くして海外を目指す方は志があって、アンテナの感度がよくて、おしなべて優秀な方が多いと思う。そんな方向けのアドバイスなのだが、以下を読むときっと「イケてないなー」とか「ダサい発想だな」と思われるだろう。イケてる学生さんにそんな風に思われてでも書くのは、それなりの理由があるからで、まー読むぐらいは読んでみたらどうですかね。

  1. 大学名はどーでもいい。学部こそが大切
  2. ダサい発言でもこれは聞くべし「大学ぐらいは出ておいたら」
  3. 新卒採用をディスっても使う時は使うべき

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1)大学名はどーでもいい。学部こそが大切

超一流大学の学生さんにとってはちょっと腹立つだろうし、偏差値低い大学の学生さんは安心する話。それは

海外では日本の大学名なんてひとつも知られていない。

海外で働いてそこそこエリートの人たちとも仕事をしてきたが、ほぼ全員がトーキョー大学を知らないか、知ってても大して興味を持っていなかった。

嘘だと思うのなら、こう考えたらどうだろう。

あなたはオーストラリアで1番の大学を、スウェーデンで1番の大学を、ドイツで1番の大学を知っていますか?と。きっと知らない。ましてや極東の日本の大学になると余計に未知の世界になる。基本的に知っているのはアメリカとイギリスのトップ大学だけ。みんな大好きなハーバードとかケンブリッジとかのこと。

だから海外就職の際に出す英語履歴書にどこの大学の名前を書いてもOk。どんなランクの大学名でもそれが理由で選考漏れすることはほぼ無いし、東京大学と書いてそれがすごいプラスになることもない。だって知らないから。せいぜい就労ビザのためにその国の政府機関の大学データベースで調べるだけ。

大学名はどーでもいいのだが、その代わりに学部名がとってもとっても大事。即戦力が求められる海外就職において「大学で何を専攻したのか」はとても重要。したがって経済学を専攻して、ITエンジニアの求職をするというのは不可能ではないが、かなり戦略を練らなければならない。

専攻した内容と職業の内容が一致している必要があるからだ。

とにかく海外就職においては、大学名はどーでもいいから学部選びこそ慎重に。

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2)ダサい発言でもこれは聞くべし「大学ぐらいは出ておいたら」

「大学ぐらいは出ておきなさい」ってもう昭和のオカンみたいな発言だか、海外就職においては真実。

イケてる起業家の発言で「大学はオワコン」「既存の教育は無意味」ってのがあってそうした影響をモロに受けている学生さんからの相談をよくいただく。「もう卒業まで待つのが時間の無駄のようです。大学なんか辞めて今スグにでもシリコンバレーに行ってITスタートアップで働こうかと思ってるんですが、どうでしょうか?」と。

そこで言うのが、海外就職においてそうした発想がプラスになることはないですよ、と。

日本人なら「東大中退」というのは10代にしてパズルのようなテストを通過して中退といってもそのポテンシャルとして「バカじゃねーよ」の立派な証明になっていることを知っている。

でも世界の誰も日本の熾烈な受験システムのことなんかに興味はない。中退=大学卒資格がない、となるだけ。

もちろん大卒資格を重視していない職場もたくさんある。それでも海外で働く際に最も重要な就労ビザが基本的に高学歴取得者向けになっている。つまり大学卒資格が無いと就労ビザが取りにくくなるのだ。

即行動する精神は立派だし、そこを批判するつもりはないが、正攻法でいくなら大学卒業資格があった方が海外では生きていきやすいことは確か。大学院卒資格になるともっといい。結局、就労ビザが無ければどんなに優秀でもその国では働けないんだし。今後しばらくは各国政府の方針として「ビザは高学歴取得者に出す」が続きそうなのが現実。

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3)新卒採用をディスっても使う時は使うべき

日本の新卒採用というオワコンの制度はかなり使えるし、もし私が日本で大学生をしていたとしたら必ず使う。理由は実績無くても新卒というだけで会社への滑り込みが可能でそこで業務経験が稼げるからだ。

日本の人材採用の環境は非常に悪い。人材の流動性は無いし、まだまだ年功序列があり、女性の雇用状況はちっとも改善しない。これらが日本経済に与え続けているダメージは計り知れない。そのひとつとして新卒採用というのもある。私がいちいち批判するまでもなく、即刻無くなるべきものであるのは明らかだ。

それとここで述べる海外を目指す学生さんへのアドバイスとは異なる。

新卒採用をディスっても使う時は使いましょう。

英語圏において学生が職を得る方法は以下の通り。

まずインターンの応募を出しまくる。インターンとは言っても職を得るのは相当な苦労。その難関をくぐってどこかの会社に入りこむ。そこの会社で頑張って実績を出す。そこで踏ん張れば履歴書に「**会社で*ヶ月インターンとして**の実績を出した」と書ける。その実績でもって本採用するべくまた就職活動をする、という手順になる。

今の私の勤め先であるベルリンのITスタートアップにも学生インターンが何人かいる。ここに言葉のハンディもある日本の学生さん達が入って彼らとの競争に打ち勝つのはとても難しいのが分かる。

それに引き換え日本だったら面接でハキハキ答えるとか志望動機を大きな声で伝えるとか、よーわからん基準ではあるが、それで就職できるのだ。海外の学生達が必死になって「実務経験*ヶ月」を得るための労力と比較すると新卒採用の方がいくらかマシなんじゃないだろうか。

そして海外の人たちは日本の就職状況として「実は大して専門知識が無くても日本の会社は新卒というだけで採用してくれることがある」ってのを知らない。

日本で実務経験を積んだことはそのまま理解してもらえるし、とても有利に海外就職を進めることができる。海外の実力主義ド直球勝負の就職ゲームを少しでも有利に運ぶためには新卒採用はまーまー使い勝手がいいのだ。

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まとめ

以上がダサくても聞いた方がいいアドバイス。ウェブ上にはもっとキラキラしていて海外への夢がドンドン膨らむような記事が溢れている。そこにこんな深海魚の寝言みたいな地味な話をしても、ウケる訳ないのは分かっている。それでもちょっと落ち着いてもらって、こうしたアドバイスの内容を検証したら、少しは将来に役立つかもしれないですよ、ということで書いた。

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