ジャバ・ザ・ハットリ

ベルリンのスタートアップで働くソフトウェアエンジニア

金髪の少年からそのたくましい起業家精神を学んだ

2019-04-03個人開発

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数ヶ月前、クリスマスマーケットで紅茶を売っていた男の子からそのたくましい起業家精神を学ばされた。

ドイツはクリスマスシーズンになるとあちこちに屋台が出されてそこでちょっとした食事やクリスマス飾りが売られるようになる。デザインや雰囲気がキレイなのでみんな屋台をいろいろ見ている間に財布の紐が緩んで、なにかと買っているのだ。

その日もベルリンのとあるクリスマスマーケットを家族と一緒に眺めながら歩いていた。すると本格的な屋台の間にテーブルに白い布をおいただけの極めて簡素で即席で作ったような売り場があって、そこに小学生の男の子が2人で紅茶を売っていた。

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服装や髪型からいかにも学校では女の子には人気がありそうだが、先生にはあまり人気がないタイプの子だった。カンタンに言えば少年の頃のジャスティン・ビーバーみたいな男の子という感じ。その子が私と目が合うとニッコリ笑って英語で売り込みをかけて来た。

「今日は寒いよね?温かい紅茶はどう?」と。

その私に近寄ってくるタイミングとそれが英語だったのと、笑顔のズル賢い感じで私は一気にその男の子に惹きつけられてしまった。で、男の子に聞いてみた。 「君たちは自分でこの台を作って紅茶を売ってるの?すげーな。今までどれぐらい売ったの?」

すると男の子は小銭入れの箱を見せてくれた。中にはたくさんのユーロコインがあって、ざっと50ユーロかそれ以上はあったと思う。男の子はそれを見せながら 「ほら、こんなにみんな買ってるんだ。だって今日は寒いからね。温かい紅茶ってほんといいんだよ」と言って、なんとその子は私の質問に答えつつまた紅茶の営業をしてきたのだ。

たいしたもんだと本当に感心した。だいたい子供が外国人のオッサンの大人に外国語で話しかけるだけでも勇気が要る。さらに対面で人に商品を突き出して「買え」と営業するのだって心の壁を突破しなければできるもんじゃない。

それを10歳かそこらの少年がいともカンタンにやってみせてくれたのだ。

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その時、私は自分の子供と一緒に居たのだが、自分の子供はそっちのけでその男の子に私が感じたことを全部伝えた。

言ったことは「とにかく君の姿勢は素晴らしい。今日の君のセールスから多くを学ばせてもらったし、感銘を受けた。私も君のようになりたい。」と。

そうやって私が一生懸命に言っている横で私の妻と子供達は冷めた目で「何を熱心にドイツ人の子に言ってんだよ」という感じで眺めていたのだが。

「素晴らしい人」というのに人種や国籍は関係無いし、年齢もまったく関係ない。人はどんな人からも感銘を受けるし学ぶことができる。

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私は自分で作ったウェブアプリを近日中にはリリースする予定だ。そこにクレジットカード決済を付けてユーザーから課金してもらうようにしているのだが、何度も不安になって「こんなアプリに課金してくれる人は居るのだろうか?」と悩んでしまう。が、そんな時にいつもあの少年のことを思い起こすのだ。

私はあの少年に比べれば何年も長く生きてるのに「商品を提示してお客様からお金をいただく」というメンタリティにおいては彼に負けてるんじゃないか、と。あの少年のあの時の笑顔と「温かい紅茶はどう?」というセリフを思い起こすと自然と「オレもやってやるぞ」という意欲が湧き出てくる。

あの少年は私にとって立派な先生であると同時にライバルでもあるので負ける訳にはいかない。だから今日もコードを書いてリリース予定のウェブアプリを自信を持ってユーザーに提示して「温かい紅茶はどう?」ってやるつもりだ。

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